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電着塗料の塗装トラブル対策
 電着塗料の塗装トラブル対策集です。該当するトラブル項目をクリックしてください。
 
1.ブツ  2.ハジキ(へこみ)  3.突沸ハジキ   4.処理ムラ   5.電着乾きムラ  6.ガスピン  
7.つやひけ  8.わき  9.未塗装・膜厚不良   10.2次タレ   11.水跡
 
1.ブツ
塗膜に異物が付着すること
→ 化成処理時点で、水平面に付着している鉄粉によるブツ
  ・ 電着前水洗強化(鉄粉洗い落とし)
・化成槽への鉄粉持込低減
→ 本槽で電着中に付着する鉄粉ブツ・ゴミブツ・塗料ブツ等
  ・ 上記に準じる
・ 本槽槽内流の最適化
 (ブツ原因の除去、舞い上がり防止)
・ 死角部に対する撹拌強化(沈降防止)
・ ゴミ持込低減
→ 水洗系での凝集ブツ付着
  ・ 過剰なスプレーは控える(凝集防止)
→ 系外ディップ水洗槽の凝集ブツ付着
  ・ 凝集防止のため水洗槽のpHを低めにしておく
 (ただし、塗膜再溶解注意)
・ 最終水洗スプレーでの洗い落とし
→ ・搬送系(コンベア)からの落下物の付着
  ・定期清掃により、落下物発生防止
→ ・炉カスの付着
  ・オーブンのヤニを定期的に清掃
→ ・アルカリ/前処理液による電着塗料の凝集
  ・前処理液残りの抑制
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2.ハジキ(へこみ)
電着塗面上に、クレーター状のへこみが発生すること
→ 被塗物の脱脂不良(油残り)
  ・ 脱脂、水洗強化
 (特に内板部ハジキ発生の場合は、脱脂不良に注意)
→ 電着塗料が油等によって汚染
  ・オイルマグネットフィルターで油除去
・灰分アップでハジキダメージの軽減
・油等異物の混入、被塗物からの継続的、突発的な持込みに注意する
→ 各種装置からの油吹き出し
  ・ エアブロー装置のエアーから油が吹き出す場合あり(電着後の油付着もハジキになる)
→ 焼付け炉コンベアオイルによるハジキ
  ・オイル種の検討
・炉の排気量アップ(緊急対策)
→ 搬送系からの落下物によるハジキ
   (油を含んだゴミ、鉄粉等)
・定期清掃により、落下物発生防止
→ 周辺の設備工事で用いられる油による汚染(特にスプレー式の潤滑油ミスト)
  ・塗装工程への油混入防止を徹底
・ (わずかな油ミストでも影響することがある)
→ 中上塗りスプレーダスト
  ・スプレーダスト混入防止を徹底
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3.突沸ハジキ
焼付け乾燥時に、水の突沸により被塗物の鉄板の合わせ目等に残留していた油が吹き出し、塗膜ハジキを発生させるもの
→ 鉄板の合わせ目の油残り
  ・脱脂強化
・焼付けの昇温をゆるやかにする
※塗料的には、灰分アップでハジキダメージの度合いを抑えられる
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4.処理ムラ
前処理の仕上がりにムラがある場合に、これに沿って電着の膜厚差を発生させるもの
→ 前処理工程での乾きムラ
  ・乾き防止スプレーの設置
→ 脱脂ムラ
 

その他前処理の不具合

  • 油種、油使用量の変化がないか確認
  • 浴の適正管理
    ※塗料的には、膜抵抗アップ(灰分アップ、溶剤ダウン)で処理ムラを拾いにくくする
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5.電着乾きムラ
水洗の前で付着塗料が乾き、仕上がりにムラを生じるもの
→ 水洗前で、付着塗料が乾燥している
 

・出槽から水洗までの間にミストスプレー設置
・ ミストスプレーが設置されている場合は、 ミストが被塗物全面に均一にかかっているか確認

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6.ガスピン
電着時に発生する水素ガスが放電し、その電気エネルギー(火花)で塗膜が一部硬化し、 焼付け後に針穴状のピンホールとなって残るもの
→ 塗装電圧が高い、浴温が低い
 

・溶融亜鉛メッキ鋼板は左記条件でもっともガスピンが出やすいので注意

  • 溶剤量をアップし、焼付け時の塗膜の流動性を 良くし、同時に塗装電圧を下げることがもっとも効果的である
  • 浴温アップ→電圧ダウン(緊急対策)
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7.つやひけ
塗膜のつやが正常でないもの(特に水平面のザラザラ感)
→ 水平面への化成スラッジ等の沈降
 

・化成後水洗強化

→ 水平面の顔料沈降
 

・撹拌アップ(水平面に対する撹拌の最適化)
・灰分ダウン
・濾過強化

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8.わき
焼付け後の塗膜に、無数の微小な穴を生じるもの
→ 塗膜中の水分が蒸発して抜けるときに素穴を生じる
 

・過剰な膜厚と急昇温を抑制する

→ 亜鉛鋼板のメッキ割れ部に残った気泡が膨張して抜けるときに、素穴を生じる
 

・鋼板の種類(メーカー、メッキ目付量等)を変更した時、注意が必要

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9.未塗装・膜厚不良
塗装されていない部位があるもの。膜厚が異常に薄いもの、膜が付かないもの。
→ 泡かみ
 

 (被塗物表面に泡がついたまま電着され、泡の跡が未塗装になるもの)
・槽内の泡をなくす(搬送系の点検、調整)

→ 通電不良
 

 (接触不良のため、全く膜が付かなかったり極端に膜が薄いワークが発生するもの)
・接触不良の解消 (集電子、ハンガー接点の点検)

→ 通電不良
 

 (被塗物表面の付着物が電気を通さないため未塗装部位を生じるもの)
・被塗物表面の絶縁物除去

→ 再溶解
 

 (一度付いた塗膜が、水洗等に含まれる酸や溶剤の影響で溶解しているもの)

○搬送系異常停止時に起こる再溶解
・電着槽内にワークがある時は、微小電流を流す (50V程度)
・水洗槽内にワークがある時は、極力、手動によりワークを出す
○搬送系異常停止と関係なく再溶解が起こる
・水洗液の酸または溶剤濃度に異常がないか点検

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10.2次タレ
被塗物の合わせ目や袋内部に残った塗料が焼付け炉内でにじみ出して塗膜に残ること
→ 合わせ目や袋内部に塗料液が残留
 

・被塗物構造、吊りかけ方の改良、水洗強化
・焼付け前にエアブローやプレヒートを設けることも有効である
・塗料的にはNVダウン、設備的には水洗力アップで 合わせ部等の持ち出し塗料液の濃度を下げること で2次タレダメージは軽減される。

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11.水跡
付着水が焼付け炉で蒸発時に塗膜を侵すこと
→ 水平面・凹部の水残り
 

・炉内持ち込み水低減
・水平面のエアブロー強化
・コンベア揺動等により凹部の水残り防止



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